グルメや映画、お花見、花火、クリスマス、年末年始の情報まで、お出かけやエンタメに関する情報がたっぷり詰め込まれている「ウォーカータッチ」。
使ったことのある人なら、その独特の面白い操作感やギミックのことも覚えがあるでしょう。
よくよく考えるとこのアプリ、ほかのアプリに比べてかなり個性的です。
それってなぜなのか?
今回は「ウォーカータッチ」を開発したKADOKAWAの鴨生大輔さんに話を聞きました。
いえ、最初はブラウザ型でやろうという意見もありましたね。すでにウォーカープラスというPC向けのウェブサイトが存在していたので、それをスマホ向けに最適化したものをやる手もあると。ただ当時、ユーザーがスマートフォンでサービスを使うとしたらどうやって使うんだろうかと考えたんです。中にはブックマークして使うという人もいるでしょうけど、一般的にはホーム画面にショートカットを置くんじゃないかと。それならいっそネイティブアプリでしょうと思ったのがひとつ。
もうひとつは、このウォーカータッチはキャメロットさんというゲーム会社と作っているんです。
ニンテンドーDSの「マリオゴルフ」「マリオテニス」などを作っている会社で、いろいろ巡り合わせがあって一緒にということになった。ゲーム開発の技術に長けるキャメロットさんと組むのなら、これはネイティブアプリだろうということになりました。
そうです、そういう仕掛けは彼らのアイデアですね。細かいところにキャメロットさんのアイデアがすごく生きています。
当時、優れた技術を持つキャメロットさんと、我々が持つ豊富なお出かけ&エンタメ情報コンテンツを組み合わせて最高のアプリを作りましょうという趣旨の話をしていました。
基本的に情報は無料で提供していますが、中に課金しないと閲覧できないコンテンツがあります。
具体的には画面の一番下にショップアイコンがあって、そこを選ぶと東京ウォーカーをはじめとした雑誌で載せた情報、「東京ベイエリア肉カタログ」とか「福岡のおいしいカレー屋」といった特集が並んでいて、これはコインを購入していただいて、課金すると100円、200円でご覧いただけますという形になっています。あとはタイアップ企画などの広告売上です。
ええ、それは昔から思ってたんですよ。雑誌、あるいはマンガなんかもそうですけど、欲しいものだけ買えるようにしてあげたいという発想です。
ただ一方で、全部を読みたい人もいるだろうから、月に400円をお支払いただいて、どれでも好きなだけ読めるようにするというサービスもつい最近始めました。WTフリーパスという、11月28日にスタートした月額使い放題プランがそれで、いろんな情報を見たいという人にはお得なサービスになっています。
そこはスマートフォンの特性に合わせたものにしています。いわゆるリフロー型電子書籍の一種ですが、雑誌のレイアウトそのままだと読みづらいので、読みやすく扱いやすいデザインにしていますね。写真を大きく見たい人は下に引っ張ると簡単に見られるとかです。ほかに地図で場所が出る、SNSに投稿できるといった機能は当然のようにつけています。
今、ウォーカータッチは情報アプリみたいになっていますけど、やりたいのはジャーマネなんですよ。
コンシェルジュまでいくと仰々しい、友だちだと軽すぎるし、じゃあマネージャー……いや、ジャーマネだ、ということです(笑)。マネージャーだと会社の偉い人を想像するので、芸能人のジャーマネに近い存在にしたいと。ジャーマネだから日本中のお出かけ情報を載せている、カレンダーの中でみんなが撮った写真を管理している、みんなの役に立つものを見られるようにしている……で、それをもっと突き詰めていきたいと思っています。今後やることっていうのはそれですね。
ええ、具体的にはライフログ機能みたいなものをもっと厚くしたいと思っています。
今、スマートフォンの中の写真をカレンダーで日付順に整理して閲覧できる機能はあるんですが、これもっとやれることあるよねと。どこかにお出かけして撮った写真を、その時何をしたという思い出と一緒に残せるとか、写真を何枚も撮ったらそれを雑誌風に整理した形でFacebookにポストできるようにするとかです。
そういうユーザーのためになる機能をつけたいと思っています。
情報はもう当然、今後はもっと増えていくんですけど、そっちよりもみんなのジャーマネになっていきたいですね。それがウォーカータッチの目指すところです。
鴨生さん本当にありがとうございました!(appvip中の人一同)